遺族年金がよくわかる!(2020年度版・その2)

[保険などのマメ知識57]遺族年金について(2020年度版・その2)
保険などのマメ知識! 今回は遺族年金として、経過的寡婦加算、寡婦年金、死亡一時金についてです!

こんにちは、saintseitaroです。

※いつも訪問していただいてありがとうございます!

前回は、遺族年金の遺族基礎年金、遺族厚生年金、中高齢寡婦加算についてを掲載しました。
今回も遺族年金として、経過的寡婦加算、寡婦年金、死亡一時金についてをテーマにしたいと思います。

その前に、前回の掲載内容をまだご覧いただけていない場合は、まずはこちら「遺族年金がよくわかる!(2020年度版・その1)」から参照をお願いします!

それでは、いきます!

経過的寡婦加算について

経過的寡婦加算とは

経過的寡婦加算は、遺族厚生年金の加算給付の1つです。

昭和31年(1956年)4月1日以前生まれの方が、夫の死亡により遺族厚生年金と中高齢寡婦加算を受けていて、65歳になりご自身の老齢基礎年金を受けるようになったときに、65歳までの中高齢寡婦加算に代わり加算される一定額を経過的寡婦加算といいます。

中高齢寡婦加算を受けている方が65歳になったら、老齢基礎年金を受けることができる代わりに、中高齢寡婦加算は終了し、ご自身の老齢基礎年金の給付に切り替わったタイミングで、給付額が少なくならないようにするための制度です。

イメージで表現するとこんな感じです。
経過的寡婦加算のイメージ図

経過的寡婦加算の加算額について

経過的寡婦加算の加算額と妻の老齢基礎年金と合算して、中高齢寡婦加算の加算額と同額になるよう設定されています。
妻の生年月日により加算額が決まり、年度ごとに改定もされます。令和2年度の加算額(年額)は以下のとおりです。

妻の生年月日 加算額(年額)
~大正15年4月1日 586,300円
大正15年4月2日~昭和2年4月1日 586,300円
昭和2年4月2日~昭和3年4月1日 556,235円
昭和3年4月2日~昭和4年4月1日 528,396円
昭和4年4月2日~昭和5年4月1日 502,546円
昭和5年4月2日~昭和6年4月1日 478,479円
昭和6年4月2日~昭和7年4月1日 456,017円
昭和7年4月2日~昭和8年4月1日 435,003円
昭和8年4月2日~昭和9年4月1日 415,303円
昭和9年4月2日~昭和10年4月1日 396,797円
昭和10年4月2日~昭和11年4月1日 379,379円
昭和11年4月2日~昭和12年4月1日 362,957円
昭和12年4月2日~昭和13年4月1日 347,447円
昭和13年4月2日~昭和14年4月1日 332,776円
昭和14年4月2日~昭和15年4月1日 318,876円
昭和15年4月2日~昭和16年4月1日 305,690円
昭和16年4月2日~昭和17年4月1日 293,162円
昭和17年4月2日~昭和18年4月1日 273,620円
昭和18年4月2日~昭和19年4月1日 254,077円
昭和19年4月2日~昭和20年4月1日 234,535円
昭和20年4月2日~昭和21年4月1日 214,992円
昭和21年4月2日~昭和22年4月1日 195,450円
昭和22年4月2日~昭和23年4月1日 175,907円
昭和23年4月2日~昭和24年4月1日 156,365円
昭和24年4月2日~昭和25年4月1日 136,822円
昭和25年4月2日~昭和26年4月1日 117,280円
昭和26年4月2日~昭和27年4月1日 97,737円
昭和27年4月2日~昭和28年4月1日 78,195円
昭和28年4月2日~昭和29年4月1日 58,652円
昭和29年4月2日~昭和30年4月1日 39,110円
昭和30年4月2日~昭和31年4月1日 19,567円
昭和31年4月2日~ 給付なし

経過的寡婦加算の加算給付の要件について

経過的寡婦加算の加算給付となるには、以下のいずれかに該当する場合に加算給付されます。

  • 中高齢寡婦加算の加算給付されていた昭和31年(1956年)4月1日以前生まれの妻が65歳に達した場合
  • 昭和31年4月1日以前生まれの妻に65歳以上で遺族厚生年金の受給権が発生した場合(但し、遺族厚生年金の受給要件で、長期要件に該当し受給を受ける場合は、死亡した夫の厚生年金保険の被保険者期間が20年以上に場合に限るといった条件などを満たす必要があります)

但し、遺族厚生年金の受給者が障害基礎年金の受給権も同時に有している場合、障害基礎年金が支給停止になっている場合は除いて、経過的寡婦加算は支給停止となります。

寡婦年金について

寡婦年金とは

寡婦年金は、老齢基礎年金を受けるために必要な第1号被保険者としての受給資格期間を満たした夫が、老齢基礎年金を受給する前に死亡した場合に、保険料の掛捨てを防止するため、残された妻に対して、妻が60歳から65歳に到達するまでの間支給する有期年金です。

支給に関する死亡した夫の要件について

支給に関して死亡した夫の要件は以下の3つで、これらすべてを満たす必要があります。

  • 死亡日の前日に、死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が、10年以上あること
  • 障害基礎年金の受給権者であったことがないこと
  • 繰上げ支給の老齢基礎年金を含め、老齢基礎年金の支給を受けていないこと

これまでは、老齢年金を受け取るためには、保険料納付済期間(国民年金の保険料納付済期間や厚生年金保険、共済組合等の加入期間を含む)と国民年金の保険料免除期間などを合算した資格期間が原則として25年以上必要でしたが、
平成29年(2017年)8月1日からは、資格期間が10年以上あれば老齢年金を受け取ることができるようになり、この改正に伴って寡婦年金も10年以上の要件に変更となりました。

支給に関する妻の要件について

妻に対する支給要件は以下の4つで、これらすべてを満たす必要があります。

  • 夫によって生計を維持していたこと
  • 事実上の婚姻関係を含め、夫との婚姻関係が10年以上継続したこと
  • 65歳未満であること
  • 繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権者でないこと

夫によって生計を維持していたことについて、遺族基礎年金の受給要件の生計維持に関してと同様になります。詳しくは「遺族年金がよくわかる!(2019年度版・その1)」を参照していただければと思います。

寡婦年金の支給期間について

寡婦年金の支給期間は、夫の死亡の当時、妻が60歳未満の場合は、妻が60歳に達した日の属する月の翌月から、65歳に達する日の属する月までとなります。
夫の死亡の当時、妻が60歳以上の場合は、夫の死亡日が属する月の翌月から、妻が65歳に達する日の属する月までが支給期間となります。

寡婦年金の支給のイメージ図

寡婦年金の金額について

寡婦年金の金額は、夫の第1号被保険者期間だけで計算した老齢基礎年金額の4分の3になります。
但し、死亡した夫が付加保険料を納付していた場合でも、付加年金は上乗せされません。
ちなみに付加保険料や、付加年金については「老後の備えについて(国民年金基金・付加年金がよくわかる!)」を参照していただければと思います。

寡婦年金の支給停止について

労働基準法の規定による遺族補償が行われる場合は、夫の死亡の日から6年間は寡婦年金の支給が停止されます。

寡婦年金の支給停止のイメージ図

寡婦年金の失権について

以下のいずれかに該当した場合は、寡婦年金の受給権が消滅します。

  • 65歳に達した場合
  • 死亡した場合
  • 婚姻をした場合
  • 養子となった場合(ただし、直系血族または直系姻族の養子となったときを除く)
  • 繰上げ支給の老齢基礎年金の受給権を取得した場合(老齢基礎年金の繰上げ請求をした場合)

死亡一時金について

死亡一時金とは

死亡一時金は、第1号被保険者として保険料を納付した方が、老齢基礎年金や障害基礎年金などを受給しないで死亡した場合に、保険料の掛捨てを防止するため、一定の遺族に支給されます。

死亡一時金の支給要件について

死亡一時金の支給要件は、2つあります。

1つ目は、死亡日の前日に、死亡日の属する月の前月までの第1号被保険者としての被保険者期間に、保険料を納付した月数が36月以上ある者が死亡したこと。
保険料免除期間がある場合は、以下のとおりに計算されます。

  • 保険料4分の1免除期間の月数は4分の3で計算
  • 保険料半額免除期間の月数は2分の1で計算
  • 保険料4分の3免除期間の月数は4分の1で計算

2つ目は、死亡者が老齢基礎年金または障害基礎年金の支給を受けたことがないこと。
※旧国民年金法の老齢年金、障害年金などの支給を受けたことがある方も支給を受けたことがあるとみなされます。

なお、死亡一時金は、同一の事由について遺族基礎年金を受けることができる方がいる場合には支給されません。遺族基礎年金については「遺族年金がよくわかる!(2020年度版・その1)」を参照していただければと思います。

遺族の範囲と順位について

死亡一時金を受けることができる遺族の範囲と順位です。
死亡一時金を受けることができる遺族とは、死亡の当時、死亡者と生計を同じくしていた以下の遺族で、受給の順位も以下のとおりとなります。

順位 続柄
第一順位 配偶者
第二順位
第三順位 父母
第四順位
第五順位 祖父母
第六順位 兄弟姉妹

死亡一時金の金額について

第1号被保険者としての保険料納付実績を以下の計算で合算し、合算した月数により金額が変わります。

  • 保険料納付済期間の月数
  • 保険料4分の1免除期間の月数を4分の3で計算した月数
  • 保険料半額免除期間の月数を2分の1で計算した月数
  • 保険料4分の3免除期間の月数を4分の1で計算した月数
合算した月数 金額
36月以上180月未満 120,000円
180月以上240月未満 145,000円
240月以上300月未満 170,000円
300月以上360月未満 220,000円
360月以上420月未満 270,000円
420月以上 320,000円

死亡日の属する月の前月までの付加保険料の納付済期間が3年以上ある場合には、8,500円が加算されます。
また、死亡一時金については、改定率の改定による自動改定の仕組みは適用されません。

寡婦年金と死亡一時金の両方の受給が可能な場合について

夫の死亡により、寡婦年金と死亡一時金の両方の受給権が発生する場合があります。
この場合は、受給権者の選択により、寡婦年金か死亡一時金のいずれか一方が支給され、選択しなかった給付の受給権はなくなります。

どちらも受け取れる場合について、金額の1例を算出してみたいと思います。

結構なレアケースだと思いますが、、、20歳から国民年金に加入し、20歳で婚姻し、30歳で夫が万一のことがあった場合は、寡婦年金が支給される要件の最小の期間になるため、この場合を例に金額の算出をしたいと思います。

このケースでの加入期間(第1号被保険者期間)は、10年(120か月)になり、令和2年度の老齢基礎年金の満額の金額が781,700円であるため、寡婦年金は、60歳~65歳の5年分としての総額として、732,845円になります。金額の算出方法は以下のとおりです。

寡婦年金の年金額の例

死亡一時金は、36月以上180月未満に該当するため、120,000円になります。

死亡一時金については、改定率の改定による自動改定の仕組みは適用されないため、金額の変動がないのに対して、寡婦年金は、改定率の改定による自動改定の仕組みは適用されるため金額の変動があり、一概ではありませんが、寡婦年金と死亡一時金の両方の受給権が発生する場合は、寡婦年金を選択したほうがお得だと思います。

まとめ

公的年金(特に遺族年金)については、支給条件や支給額はかなり細かいルールになっていますので、上記の説明では、ほんのちょっとの紹介程度の認識です。

ご不明な点がある場合は、以下など専門の問い合わせ窓口が設けられていますので、そちらへの問合せなどがよいと思います。

全国の相談・手続き窓口|日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/section/soudan/index.html

一旦以上になります。

上記掲載内容は、以下のサイト等を出典とし弊サイトが作成したものになります。

遺族厚生年金(受給要件・支給開始時期・計算方法)|日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/izokunenkin/jukyu-yoken/20150424.html

年金給付の経過措置一覧表|日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/kyotsu/sonota/20150401-02.html

寡婦年金|日本年金機構
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/sonota-kyufu/1go-dokuji/20140422-02.html

死亡一時金|日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/sonota-kyufu/1go-dokuji/20140422-01.html

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