遺族年金がよくわかる!(その2)

2016/12/10  |

[保険などのマメ知識12]遺族年金について②
保険などのマメ知識! 今回は、遺族年金の経過的寡婦加算と、寡婦年金または死亡一時金について、配偶者が万一の場合の遺族厚生年金についてです!

こんにちは、saintseitaroです。

※いつも訪問していただいてありがとうございます!

この投稿は「遺族年金がよくわかる!(2020年度版・その2)」にてリニューアルしました。こちらの参照をお願いします。

前回は遺族年金(特に遺族基礎年金、遺族厚生年金、中高齢寡婦加算)についてを掲載しました。
今回は遺族年金の続きテーマにしたいと思います。

その前に、前回の掲載内容をまだご覧いただけていない場合は、まずはこちら「遺族年金がよくわかる!(その1)」から参照をお願いします!

それでは、いきます!

経過的寡婦加算について

遺族厚生年金の加算給付の1つです。
昭和31年4月1日以前生まれの方が、夫の死亡により遺族厚生年金を受けていて、自分の老齢基礎年金を受けるようになったときに、65歳までの中高齢寡婦加算に代わり加算される一定額を経過的寡婦加算といいます。

昭和31年4月1日以前生まれの方の場合、60歳までの国民年金に加入可能な期間をすべて加入した場合の老齢基礎年金の額でも、中高齢寡婦加算の給付額に達しないため、その不足分を補填するための給付になります。
65歳で中高齢寡婦加算の給付から自分の老齢基礎年金の給付に切り替わったタイミングで、ガクッと給付額が少なくならないようにするため、制度だそうです。

イメージで表現するとこんな感じです。
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65歳までは遺族厚生年金と中高齢寡婦加算の給付を受けれていて、
65歳からは中高齢寡婦加算から自分の老齢基礎年金の給付に替わる。
昭和31年4月1日以前生まれの方の場合は、経過的寡婦加算の給付により、65歳のタイミングで給付額がそのままとなる。

年齢により、経過的寡婦加算の額が決まっており、それがわかるものは以下になります。

年金給付の経過措置一覧表|日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/kyotsu/sonota/20150401-02.html

寡婦年金または死亡一時金について

自営業の方など国民年金の独自給付として「寡婦年金」または「死亡一時金」があります。

「寡婦年金」は、国民年金の第1号被保険者として保険料を納めた期間(免除期間を含む)が25年以上ある夫が亡くなられたときに、10年以上継続して婚姻関係にあり、生計維持されていた妻が受けることができます。

60歳から65歳まで給付を受けることができ、給付額は夫の死亡日前日までの第1号被保険者期間から、老齢基礎年金の計算方法により算出した額の4分の3になります。

「死亡一時金」は、国民年金の第1号被保険者として保険料を納めた月数が36月以上ある方が、死亡したときに遺族が受け取ることができます。

死亡した方の配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順番で、死亡したときに生計を同一にしていた方が対象になります。
また、死亡した方が老齢基礎年金、障害基礎年金のいずれかを受け取っていたとき、または遺族基礎年金を受け取ることができる方がいる場合には死亡一時金を受け取ることができません。

死亡一時金の金額は以下のとおりです。※保険料納付月数に対しての金額になります。

  • 36月以上180月未満 ・・120,000円
  • 180月以上240月未満・・145,000円
  • 240月以上300月未満・・170,000円
  • 300月以上360月未満・・220,000円
  • 360月以上420月未満・・270,000円
  • 420月以上 ・・・・・・320,000円

「寡婦年金」と「死亡一時金」の両方の受給が可能な場合、どちらか一方しか受け取ることができません。
どちらも受け取れる場合についての金額の1例を算出してみたいと思います。

20歳から国民年金に加入して、50歳で夫が万一のことがあった場合、
加入期間(第1号被保険者期間)は、30年(360カ月)になります。

寡婦年金は、総額で2,194,030円になります。金額の算出方法は以下のとおりです。
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死亡一時金は、270,000円になります。

「寡婦年金」と「死亡一時金」の両方の受給が可能な場合は、「寡婦年金」のほうがお得です!

配偶者が万一の場合の遺族厚生年金について

前々回の「奥さんに万一の場合の備えについてがよくわかる!」で、配偶者(妻)が万一の場合に、平成26年4月からは「遺族基礎年金」が受給できるようになったことを掲載しました。
その回では掲載しませんでしたが、「遺族厚生年金」も配偶者が万一の場合でも、夫が55歳以上であれば受給が可能です。ただし、受給開始は60歳からとなります。

平成26年4月から配偶者(妻)が万一の場合でも「遺族基礎年金」が受給できるようになったのは、平成26年4月1日に施行された「年金機能強化法」によるものです。

これは、夫が働きに出て、妻が専業主婦として家事や育児をするといった一昔前の生活スタイルに準拠したものから、今の男性・女性の雇用格差の縮小、共働き夫婦の増加など、性別の差別を解消するための法の改正の認識でとても良い改正だと思います。

ただし、以下のとおり、「遺族厚生年金」、「中高齢寡婦加算」、「経過的寡婦加算」、「寡婦年金」については、夫が死亡の場合に妻への保障が手厚く、妻が死亡した場合に夫への保障が薄いまたは保障が無いのが現状だと思いました。

  • 遺族厚生年金:妻が死亡した場合の受給条件が厳しい。
  • 中高齢寡婦加算:妻が死亡した場合は夫へは支給されない。
  • 経過的寡婦加算:妻が死亡した場合は夫へは支給されない。
  • 寡婦年金:妻が死亡した場合は夫へは支給されない。

まとめ

公的年金(特に遺族年金)については、支給条件や支給額はかなり細かいルールになっていますので、上記の説明では、ほんのちょっとの紹介程度の認識です。

ご不明な点がある場合は、以下など専門の問い合わせ窓口が設けられていますので、そちらへの問合せなどがよいと思います。

全国の相談・手続き窓口|日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/section/soudan/index.html

一旦以上になります。

上記掲載内容は、以下のサイト等を出典とし弊サイトが作成したものになります。

遺族厚生年金(受給要件・支給開始時期・計算方法)|日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/izokunenkin/jukyu-yoken/20150424.html

死亡一時金|日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/sonota-kyufu/1go-dokuji/20140422-01.html

年金のことを調べる|日本年金機構
http://www.nenkin.go.jp/service/seidozenpan/yakuwari/20150518.html

しつこい勧誘等もなくフランクに利用できるため、保険見直しラボに相談を行うのもおススメです!
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「FP技能検定 3級」の試験日:2017/1/22(日)まで、あと43日!
ブログを書くのが精一杯で、全然勉強できていないのですが、、、
残りの期間で頑張るのと、とりあえずは試験会場まで行って受験はしようと思います!

では、みなさまのほけんライフがじゅうじつしますように♪

Thank you for reading through.
See you next time!

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